高齢者の大型聴神経腫瘍を手術しました、術後顔面神経麻痺なし、顔面の痺れもかなり軽減しました

77歳、40mm Koos type4の大型嚢胞性ATで、聴力は数年前より消失、右三叉神経痛が主訴でした。川尻先生、山田先生とオペしました。川尻先生の外側後頭下開頭はお手本にできるほど習熟してきました。内耳道の開放もしてもらいました。このような嚢胞性は癒着が強く、顔面神経も非薄化したり捻れたりして麻痺が出やすいと思います。特に8番を切ってからの剥離操作は7番にかかる張力、捻れにより容易に麻痺がでます。そのため内減圧を十分に行い、三叉側のカプセルをできるだけ剥がした後、先に内耳道側で7番を同定し、内耳道を十分摘出し、最後に7、8番周囲の腫瘍切除を行います。今回はこの部位は無理せず残しました。顔面麻痺もなく、顔面の痺れも軽快しているようでよかったです。

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