突然の副腎不全、低ナトリウム血症で発症した70代男性で、紹介元からは頭蓋咽頭腫の診断でした。よくよく見ると内部に出血があり、下垂体卒中でした。山内先生と経鼻内視鏡で十分に腫瘍を摘出し、視神経の圧迫を取りました。一部くも膜が破れて穴が空いたので、腹部脂肪を硬膜内外にわたる形で充填し、フィブリンのりを入れ、さらにトルコ鞍内に脂肪を入れ、最後にラクトソーブで鞍底形成をしました。山内先生の鞍底形成はとてもたくみで術後のCTでも形成され、髄液もれもなく、手術前には2回目の手術もあるかもと説明していましたが、元気に退院できそうです。
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